研究開発事業 | 神奈川県産業技術センター
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更新日:2012.11.19

研究開発事業

研究開発事業に関しては、特定課題研究、受託研究、経常研究等を実施し、新技術・新製品開発力を向上させるとともに技術基盤を強化し、人材を育成し、中小企業支援のためのポテンシャルを高めている。

 中でも大型研究事業については国庫補助によるものと、県単独事業によるものを実施しているが、双方ともに前向きに取り組んでいると認められる。

 特に環境浄化用の材料技術開発、あるいは廃棄物減量化技術等は時代の要請にマッチしたものといえる。

 共同研究事業も従来から実施しており、特に三次元微細加工技術の研究などは、現在も共同研究のテーマになっているボンディングワイヤーの改良等に発展している。

また、新分野進出共同研究テーマについても環境ホルモンあるいは超音波杖、携帯用ソーラー電源等、時代にマッチしたものになっている。

 産学公地域総合研究については、地震災害時における早期救助のために
(1) 救助救援支援システム
(2) 電波探査システム(埋まった人体を探査)
(3) がれき排除システム
と、総合的にテーマを幅広く取り上げており、中小企業の製品としてもふさわしく、また公共のニーズにもマッチし、大いに成果が期待される。

 緊急給水システム、水保存配給システム等についても、ぜひ展開してもらいたい。

 その他、受託研究についてもテーマ数は40~50に上っており、中小企業からの期待が大きいことを物語っていると言えよう。

 特許出願についても、平成10年が10件、11年が5件、12年が9件と公設試験研究所としては高い水準であるといえる。

 これは、神奈川県産業技術総合研究所に対してではないが、「公設試験研究所の職員が、そもそも県民のためのサービス機関であることを忘れている」という批判がある。

 公設試験研究所は、その存在そのものが地域中小企業へのサービスのためであることを常にリマインドする必要があるだろう。

 民間の工場では(特に現業部門では)毎朝朝礼をやり、「お客さまには大きな声であいさつをしよう」あるいは「お客様に満足してもらうために今日も一日頑張ろう」というような事を唱和して、意思確認を行っている。

 そこまでやる必要はないとも思うが、しかし神奈川県に中小企業が存在しなくなったらこの研究所自体が無意味になるということは、職員にしっかりと認識してもらう必要があると思う。

 そのような観点から、ルール的にいくつかの改善が必要である。

 一つは、受託研究あるいは依頼試験の代金であるが、現在は依頼する側が現金で収入証紙を買い、これを申請書に張り付けて処理をしている。

 確かに代金回収側としては確実であり、未回収債権が発生しない方法ではあるが、この様な形式で依頼試験費を徴収する民間企業は皆無であろう。前払いしてもらうにしても、銀行振込などの方法を取り入れるべきだ。

 民間でやっていないことを役所だけが、「役所である」ということを理由にやり続けるのは、感心しない。当然のことながら民間においては支払を振込で行うのが一般的である。

 また、受託研究の場合、予算枠を越えると受託ができないという話もあった。しかし、予算というのは計画して実現するまでに最低1年、うっかりすれば2年弱かかる。

 しかし、中小企業の研究というのは風呂で思いつけば翌日から早速取りかかっているような性格のものである。2年も先になってからしか実現できないような研究は、元々やる必要のなかった研究か、何か他にもくろみがあってやる研究である。つまり受託研究あるいは共同研究の意味を失ってしまう。

 予算上やむを得ないとすれば、受託研究、共同研究の予算枠については、充分大きな金額を予算計上しておくというような形にすべきであろう。この措置に対しては特に予算が必要だというわけではなく、単なるルールの解釈を正すというだけで済む話である。

 また、消耗品と備品の予算が厳密に分けられており、備品は予算に厳格に縛られているという。例えばパソコンのように、購入代金が予算に比べて非常に安くなったとしても、それを他の目的に使うことができないようである。

 これは節約意欲を殺いでしまう。また、抱き合わせで、納入させるというような、不正常な支出になってしまう。何割かのアローアンスをつけて流用できるように改善するペきだろう。

 また研究補助員(アシスタント)がほとんど認められていないという話も聞いた。時間給何千円もするような博士がコピーをとり、試験管を洗っているという話になっているようだ。私は試験管を洗うことを馬鹿にしてはいけないと思うが、定員削減で研究所の研究員が激減しているという状況を考えれば、せめて臨時採用職員を増やして、中小企業のニーズに応えるべきであろう。

 幸いにして、現状は民間企業を辞めたベテラン技術者や、ポスドクが巷に溢れている時代だ。有能なこれらの人材は、場合によっては所員よりも適切なアドバイスを与えられる可能性がある。

 また、中小企業はお客さんが起きている昼間は大変忙しい。したがって試験研究所に来るのは夜になる場合がある。夜の対応も是非しっかりやってもらいたい。宮崎県工業技術センターは、共同研究者には24時間の利用を保証している。共同研究施設を一般の研究室から切り離して、施錠できるような建物になっているためでもあろうが、物理的な工夫をして、24時間オペレーション体制を実現して欲しい。

 ちなみに欧米の大学・研究所の実験室・図書館等は昔からそのようなシステムになっている。

 いずれにせよ研究所全体としても、研究者個人も、民間企業との接触断面積を極力増やすように一人ひとりが努力をする必要がある。

 かって、長崎県工業技術センターには、名物所長がいて、「技術立県道場」を作って民間企業を集め、所員に対しては「一人一芸」というようなスローガンを作り、研究員一人ひとりが民間と得意なテーマについて研究会を必ず持つ、所員の何人かに博士号を取らせるよう努力をする等の運動をしたことがある。
全国で大きな話題を呼び、研究所としても活性化した。大いに見習うべきであろう。

 また、頻繁に新聞記者を招き、あることないこと宣伝しまくって報道してもらった。また所長は全国どこへでも出かけ、長崎県の宣伝をした。このような活動が工業技術センターの地位を高めたことは間違いがない。
(橋本副委員長)




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