「糖鎖科学・糖鎖工学の基礎から応用」コース

「糖鎖科学・糖鎖工学の基礎から応用」コース

終了しました。多数、ご参加いただきありがとうございました。

開講期間

平成24年1月24日(火)・25日(水) 全日程 計2日間
*1日単位の選択受講も承ります
お申し込み受け付けは終了いたしました。ありがとうございました。

カリキュラム編成者

東海大学 糖鎖科学研究所 所長・教授/医学博士
鈴木 明身

募集人員

20名

受講料(消費税込)

お申込み

申込要項をご覧の上お申込下さいますようお願い申し上げます。

  • 申込締切後、受講決定者には受講票・受講料請求書等の必要書類をお送りいたします。
  • 募集人員を大幅に超えた応募があった場合は、選考させていただくことがあります。
  • 申込締切後でも、定員に余裕がある場合は申込を受付けられる場合がございますのでお問い合わせ下さい。
【個人情報の利用及び提供の制限】
  • 申込書にご記入いただいた個人情報は、当財団の事業等に関する情報の提供や参加者募集の案内等の範囲内で利用又は提供いたします。
  • 個人情報は、取り扱い目的以外に利用したり第三者に提供することはありません。

ご好評につき定員に達したため、お申し込み受け付けは終了いたしました。
ありがとうございました。

カリキュラム編成者からのメッセージ

 鈴木 明身
東海大学
糖鎖科学研究所
所長・教授/
医学博士
鈴木 明身

 糖鎖が核酸やタンパク質につぐ「第3の生命鎖」として、生命機能に深く関わっているということが一般的に広く認識されるようになってきました。
  糖鎖のもつ大きな特徴のひとつは、タンパク質や核酸には見られない圧倒的な多様性にあるといえます。特に、タンパク質の翻訳後修飾としての糖鎖に関する研究の重要性が増しています。さらに、糖鎖科学の研究は、発生・再生や免疫といった基礎生命科学分野から、感染症、がん、生活習慣病といった医療創薬分野、さらには材料素材という応用分野に至る大きな広がりを持っています。従って、このような多様な可能性を有する糖鎖科学は他の領域との連携が不可欠な研究領域であるといえます。
  糖鎖科学研究は欧米に比べて日本が最も進んでいる研究領域のひとつです。それにも関わらず、糖鎖科学が対象とする領域の幅の広さや多様性が、これまで糖鎖科学を専門とする研究者以外には糖鎖科学研究を近づき難いものにしていたことは否定できません。しかし近年の技術革新によって、これまで難しいと敬遠されてきた糖鎖科学の研究が身近なものになってきています。
 この教育講座は、これまであまり糖鎖科学とは関連のない分野で活躍をされている方に、糖鎖科学を身近なものとしていただくことを目的として、糖鎖科学を包括的に理解できるように、基礎から応用までをそれぞれ日本を代表する研究者にわかりやすく解説していただくよう企画しました。

カリキュラム内容及び日程

【第1日目】 1/24(火)
1. 10:00~11:10

タイトル 糖鎖科学・糖鎖工学概論-糖鎖科学・糖鎖工学の歴史と現状

講義の要旨
 糖鎖が生命現象に深くかかわっていることが知られ始めたのは、1940年代に始まるABO式血液型の抗原物質の研究の成果や同様の時期に始まるシアル酸の構造決定の研究、それに続くインフルエンザウイルスによる赤血球凝集反応がシアル酸切断酵素であるシアリダーゼで阻止されることの認識などを挙げることができる。ちなみに1900年Landsteinerによって発見されたABO式血液型の分子メカニズムは1990年に箱守らによって解明された。これらの糖鎖に関わる代表的な発見とその歴史的な経緯を紹介し、糖鎖科学の持つ特徴を整理する。糖鎖科学の理解の上に、地球環境保全や生物多様性について、再考する機会とする。
鈴木 明身
(東海大学 糖鎖科学研究所 所長・教授/医学博士)
2. 11:20~12:30 

タイトル糖鎖を創る-糖鎖合成の新技術

講義の要旨
 21世紀は、化学構造に裏付けられた科学の時代である。化学と生物の境界領域も、生物化学から、化学が能動的な化学生物(ケミカルバイオロジー)に変貌を遂げている。複合糖質の分野も例外ではなく、従来の生物や化学といった垣根を越えたケミカルグライコバイオロジーが重要になっている。我々の研究室では、有機合成化学を基盤とし、分子設計を鍵とする複合糖質の機能解明に繋がる技術開発を行ってきた。将にケミカルグライコバイオロジーの方向とそのベクトルを一にしている。本講義では、こうした糖質科学の現状を踏まえつつ、糖鎖を創ることの基礎的有機化学から、我々の最近のアプローチまで紹介したい。
稲津 敏行
(東海大学 工学部 応用化学科 教授/理学博士)
3. 13:20~14:30 

タイトル糖鎖合成制御機構への合成化学的挑戦-糖鎖を探る

蟹江 治
(東海大学 糖鎖科学研究所 教授)
4. 14:40~15:50 

タイトル機能性糖タンパク質の化学合成

講義の要旨
 からだの中にあるタンパク質の多くは、糖鎖を持った糖タンパク質として存在している。最近、これらのタンパク質上の糖鎖は,細胞の増殖や分化,がん化等様々な生命現象に関与することが明らかにされてきた。しかし、糖鎖がこれらの機能を発現するメカニズムは、まだあまり明確ではない。そこで、いろいろな糖鎖を持つタンパク質を化学的に合成し、それを用いて糖鎖の役割を明らかにしようとする研究が行われている。ここでは、糖タンパク質を化学合成する方法についてその概略を解説する
北條 裕信
(東海大学 工学部 生命化学科 専任教授)
5. 16:00~17:10 

タイトル疾患の解明と治療・創薬のための糖鎖科学(疾患と糖鎖)

講義の要旨
 ABO血液型抗原が糖鎖であることは古くから知られている。これは、糖鎖に個体差があることを示している。また、同一のコアタンパク質であっても、由来する臓器が異なると糖鎖構造が異なる。この現象は各臓器における糖鎖の細胞特異性によって説明されている。培養細胞系では培養条件による糖鎖変化が知られている。以上の糖鎖の性質は、疾患マーカーとして優れている。即ち、ある臓器の特定の細胞の病理学的変化を糖鎖構造の変化によってモニターできる。このような糖鎖変化を診断マーカーとして使う試みとそれが治療や創薬につながる可能性について述べる。
橋本 康弘
(福島県立医科大学 医学部生化学講座 教授/医学博士)
6. 17:20~ 

タイトル交流会

 
【第2日目】 1/25(水) 
1. 10:00~11:10

タイトル 糖鎖関連分子を見る-蛍光顕微鏡を駆使した解析法

講義の要旨
 膜の不均質性が生体膜において重要な役割を果たしていることがこれまでの研究で実証されており、マイクロドメインの概念が基盤となっている。しかしながらマイクロドメインの研究分野では解析手法が手詰まりの状態で、生体膜を時空間に支配された液層として研究する物理的手法はまだ開発途中である。最近になり蛍光標識分子を用いた可視化技術がマイクロドメインの解析に応用されており、基礎研究のみならず臨床応用も視野に入れた分子動態解析が注目されている。そこで今回は、糖脂質マイクロドメインに制御を受けるインスリン受容体の動態解析、およびメタボリックシンドロームとの関連性を中心とした蛍光顕微鏡の利用法を幾つかご紹介する。
樺山 一哉
(東海大学 糖鎖科学研究所 准教授/薬学博士 )
2. 11:20~12:30

タイトル 疾患特異的バイオマーカーとしての糖鎖(糖鎖をつかう)

成松 久
(産業技術総合研究所 糖鎖医工学研究センター センター長/医学博士)
3. 13:20~14:30

タイトル 糖鎖医療工学(糖鎖をつかう、糖鎖改変抗体医薬など)

池原 譲
(産業技術総合研究所 糖鎖医工学研究センター 分子医用技術開発チーム チーム長/医学博士)
4. 14:40~15:50 

タイトルスフィンゴ糖脂質の生物機能:
ノックアウトマウスの解析から得られた疾患解明と治療・創薬への知見

講義の要旨
 スフィンゴ糖脂質(GSL)は生体膜を構成する脂質成分の一つで、親水性の糖鎖部分と疎水性のセラミド骨格からなる。その構造には組織あるいは細胞別に際立った多様性があることが知られている。GSLの合成系と分解系を司る各種酵素遺伝子のノックアウトマウスの解析から、これら多様なGSLが持つ独自の生物機能が明らかになりつつある。この講座では、最近のノックアウトマウスからの知見とスフィンゴリピドーシスモデルマウスを用いた病態解明および治療法開発の現状をご紹介する。
松田 純子
(東海大学 糖鎖科学研究所 教授/医学博士)
5. 16:00~17:10 

タイトル疾患の解明と治療・創薬のための糖鎖科学(免疫・感染症と糖鎖)

小島 直也
(東海大学 工学部 生命化学科 教授/理学博士)
6. 17:20~18:30 

タイトル糖鎖による創薬の現状と将来展望

講義の要旨
 いわゆるタンパク質製剤の多くは糖タンパク質であり、エリスロポエチンの糖鎖の重要性はよく知られている。シアル酸を全糖鎖に付加することにより、10倍の活性増加がみられ、また半減期が3.5時間から80時間に延びたため、毎日静脈注射をしていた患者さんにとっては週一回の注射でよくなったことは、画期的な次世代のタンパク質製剤の高度機能化の例である。御承知のようにノイラミニダーゼ阻害剤はインフルエンザの治療薬であり、そのほか、グリコサミノグリカンを標的とする薬剤、 スフィンゴ糖質を標的とする薬剤等のほか、抗体医薬における糖鎖の役割が重要視されている。更に、糖鎖を利用した細菌ワクチン、がんワクチンなどがある。本講演では、糖鎖を利用した創薬の現状と将来展望などをご紹介する。
鈴木 匡
((独)理化学研究所  基幹研究所 ケミカルバイオロジー研究領域 糖鎖代謝学研究チーム・チームリーダー) 

開催場所

かながわサイエンスパーク(KSP)内 研修室
(川崎市高津区坂戸3-2-1)
 ◆JR南武線「武蔵溝ノ口」駅・東急田園都市線「溝の口」駅下車
>> Mapはこちら

主催

財団法人 神奈川科学技術アカデミー

共催 (予定)

東海大学

後援・協賛 (一部申請中)

日本糖鎖科学コンソーシアム 日本糖質学会 日本質量分析学会 日本ヒトプロテオーム機構 日本生物物理学会 (社)日本生化学会 日本電気泳動学会 (社)日本分光学会 (社)日本農芸化学会 日本バイオインフォマティクス学会 日本分子生物学会 日本免疫学会 (財)バイオインダストリー協会 CBI学会 ヒューマンサイエンス振興財団 バイオ産業情報化コンソーシアム(JBIC) (株)ケイエスピー (財)大田区産業振興協会 川崎商工会議所 神奈川県産業技術センター

お問い合わせ
人材育成部 教育研修課 教育研修グループ
TEL : 044-819-2033 FAX : 044-819-2097

E-mail:ed@newkast.or.jp