難削材・微細加工技術の新しい流れ

開講期間
平成29年1月25日(水)、31日(火) 計2日間
∗ 1日単位の受講も承っております。
募集人員
お申し込みは終了いたしました。
ありがとうございました。
対象者
◆企業、研究機関にご所属で、新しい切削・研削加工技術の開発や、工作機械、工具等の開発に携わる方
◆金型等の設計・製造・加工に携わる方。切削・研削技術を用いて高機能表面の創製を目指す方
◆マイクロ・ナノスケールの計測デバイス等の開発・加工に携わる方
◆切削・研削の他、複合加工などにより、微細加工等の自社技術を新しい産業領域に展開しようとしている企業の方
◆新素材の開発、設計業務に携わる方
会 場
かながわサイエンスパーク (KSP) 内 講義室川崎市高津区坂戸3-2-1)
◆ JR南武線「武蔵溝ノ口」・東急田園都市線「溝の口」下車
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◆ JR「新横浜駅」から「溝の口」行き直通バス「高津中学校入口」下車
開催にあたって
室温で塗布し、乾かすだけで電気を通す、まったく新しい導電性材料。柔らかく、薄い基板上にも思いのままに電極や配線を描くことができます。本講座では、この材料の作り方、特徴、そして、印刷技術による高精度の配線技術について解説します。
小型化、軽量化の進むIT機器。膨大な量の情報を手軽にやりとりするためには、電子部品や材料をさらに安く、早く作る技術が必要です。水溶液から合成する”ナノインク”は、材料そのものの持つ性質や機能を活かすことにより、生産プロセスを簡単にする上、環境への負荷を低減できるのも大きな特徴です。
半導体分野の微細加工技術を応用した小型センサーや医療診断用チップの製造や、機能性に優れる超微粒子を合成する事例も増えてきました。一方で、厳密な空調管理や大型の設備、高額な装置の導入が必要な加工プロセスは、ナノテクノロジーの敷居を高くする要因の一つとも言えるでしょう。
本講座では、酸化物と金属、2つの特徴的なナノインクの特性をご紹介するとともに、実用化に向けた課題や装置化に必要な技術もお話しします。真空装置を使わず、既存技術の応用で実現できる”シンプルなナノテク”をお探しの方にも、ぜひお薦めしたい講座です。
カリキュラム編成者からのメッセージ
金属や複合材料の加工に不可欠な「削る技術」は、新素材の開発や、新たな産業領域の拡大に伴い、常に新たな課題に直面して います。近年、製品開発や技術開発に、「省資源」、「環境配慮」、「省エネルギー」の視点が求められるようになりました。たとえば、自動車・航空機産業などの分野では、より軽量で強度、耐熱性、機能性に優れる材料の開発が進められています。しかし、こうして開発された材料はその特性ゆえに、予想外の加工上の困難さを生じることがあります。
一方、エレクトロニクス機器、バイオ・医療分野をはじめとする産業領域では、製品の小型・軽量化と高機能化・高精度化が同時に要求されます。微小なスペースに機能を高密度に搭載するには、マイクロからナノオーダーの微細加工技術を確立し、加工対象材料に固有の性質を理解すると同時に、マクロスケールでは出現しえない材料特性も把握した上で加工を行う必要があります。適切な加工法や精度向上には、開発コスト等の問題も含めて多くの課題が残されています。
本コースは、こうした課題をとらえ、「難削材加工」、「マイクロ加工」について、新たな視点から学習することを目的に編成しました。2日間の日程を、「難削材加工」、「マイクロ加工」のテーマごとに構成し、それらの加工に特有の課題とその解決に向けた新しい技術、複雑形状を実現する高精度な加工技術など、基礎から実際の適用事例まで理解することができます。また、硬脆材料や機能材料のための新しい加工技術も取り上げます。寸法精度、形状精度に優れ、ナノスケールの加工を高機能表面の創製に応用する新しい技術なども紹介します。
切削・研削加工業務やレーザ加工など新しい工法の開発に携わる方や、高精度・高精密の表面加工技術に携わる方、MEMS・マイクロデバイス等の微細加工技術の開発に携わる方に役立つ内容となっています。高品位・高精度の加工技術を開発し、「技術提案型」企業として新たな発展を目指すみなさまにぜひお薦めしたい講座です。
受講料 (消費税込み)
区分 | 全日程 | 1日受講 | |
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A | 一般 | 39,000円 | 20,000円/日 |
B | KAST法人賛助会員 | 31,200円 | |
C | 神奈川県内中小企業 (事業所が神奈川県内にあり、資本金が3億円以下または企業全体の従業員が300人以下である企業 ) |
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D | C以外の神奈川県内企業 | 35,100円 | |
E | 神奈川県内に在住で個人でお申込みの方 |
カリキュラム内容と日程
1月25日(水) | 【難削材加工】 難削材加工の基礎と新しい加工法について解説します |
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10:00~12:00 | ![]() |
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工具寿命への影響が大きい難削材。素材の特徴を把握しつつ、加工の際に何を注意すべきか、対策のポイントと高速化、高能率化の方法を中心に解説する。 | ||
東京大学 生産技術研究所 教授 帯川 利之氏 | ||
13:00~15:00 |
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チタン合金やインコネルなどを高速・高能率かつ低コストで加工するには?多機能工作機械の構造やメリットを活かした新しい加工技術の可能性について解説する。 | ||
東京農工大学 大学院工学研究院 教授 笹原 弘之氏 | ||
15:10~17:10 |
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金型材料・単結晶材料などの難削材の精密加工が可能な「楕円振動切削」を紹介する。併せて、難削材加工の際に発生しやすいびびり振動の抑制法の基礎を解説する。 | ||
名古屋大学 大学院工学研究科 教授 社本 英二氏 |
1月31日(火) | 【マイクロ加工】 加工のマイクロ化技術の基礎と、機能要素の微細・超微細加工技術について解説します |
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10:00~12:00 | ![]() |
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MEMSやエレクトロニクス分野などで注目を集める硬脆材料。難加工材であるガラスの平削り、エンドミル切削加工について解説する。併せて超硬合金の切削加工も解説する。 | ||
東京電機大学 工学部・機械工学科 教授 松村 隆氏 | ||
13:00~15:00 |
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ELID 研削法を用いたナノスケールの精密加工法を解説する。高機能の非球面光学レンズなど、硬脆材への適用事例から、技術の可能性を検討する。 | ||
国立研究開発法人 理化学研究所 大森素形材工学研究室 主任研究員 大森 整氏 | ||
15:10~17:10 |
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レーザ加工に日頃従事されている方から、これから工程に適用してみようという方まで、幅広い層を対象として、基礎から最新動向までを解説する。とくに最新動向ではこれまで機械加工が担ってきた工程への進出、これまで不可能であった加工の実現など事例を挙げて平易に紹介する。 | ||
埼玉大学 大学院理工学研究科 教授 池野 順一氏 |
*やむを得ない事情により、日程・内容の変更や中止をする場合があります。
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申込要項をご覧の上お申込下さいますようお願い申し上げます。
- 申込締切後、受講決定者には受講票・受講料請求書等の必要書類をお送りいたします。
- 募集人員を大幅に超えた応募があった場合は、選考させていただくことがあります。
- 申込締切後でも、定員に余裕がある場合は申込を受付けられる場合がございますのでお問い合わせ下さい。
【個人情報の利用及び提供の制限】
- 申込書にご記入いただいた個人情報は、当財団の事業等に関する情報の提供や参加者募集の案内等の範囲内で利用又は提供いたします。
- 個人情報は、取り扱い目的以外に利用したり第三者に提供することはありません。
お申し込み受け付けは終了いたしました。
ありがとうございました。
主催
公益財団法人 神奈川科学技術アカデミー
後援・協賛 (予定)
(公社)砥粒加工学会, (公社)精密工学会, (一社)日本鉄鋼協会, (一社)日本塑性加工学会, (公社)日本材料学会,(一社)日本原子力学会, (公社)日本鋳造工学会, (一社)日本複合材料学会, (一社)日本溶接協会, (一社)資源・素材学会,(一社)プラスチック成形加工学会, (公社)応用物理学会, 日本バイオマテリアル学会, (一社)高分子学会, (一社)型技術協会,(公社)日本セラミックス協会, (一社)化学とマイクロ・ナノシステム学会, (一社)日本シミュレーション学会, (一社)日本鍛造協会, (公社)計測自動制御学会, (一社)レーザ加工学会, パワーエレクトロニクス学会, ダイヤモンド工業協会, (一社)電気学会, (一社)日本表面技術協会, (公社)表面科学会, 川崎商工会議所, (公財)大田区産業振興協会, 神奈川県産業技術センター