ビーム照射による機能性薄膜の 加工技術の研究

●研究期間:平成29 年4 月~平成32 年3 月    
●実施場所:海老名本部
●研究担当:電子技術部 電子材料グループ

研究概要

 機能性薄膜は、素子構造作製などを目的として微細加工が行われています。極微細パターンの形成に用いられる電子線リソグラフィには描画パターンの大きさなどにより形成されるパターンサイズとのずれが生じる近接効果の影響により描画条件を予想するのが難しいという課題があります。そこで、単純なパターンを対象とした簡便な近接効果補正の手法について検討しました。 ポジ型の電子線レジストをシリコン基板上に塗布して、周期100nm のラインアンドスペースパターンの形成を行いました。描画条件として、ドーズ量と、描画領域幅/ 非描画領域幅の比率を変えて検討を行いました。
 作製したパターンの一例は図1 に示すように高精細なパターンが形成されたことを確認しました。描画条件であるドーズ量x と描画領域幅y と描画領域に対応する開口部幅zの関係を調べた結果(図2)、シンボルで示した実験値に対して、x、y からなるz の2 次近似式でフィッティングを行った結果は実線で示すようになり、実験値によく合う結果となりました。そのため、フィッティング式と得られたフィッティングパラメータから、描画条件x、y に対応するパターン開口部幅z が予想できると考えられます。予想の適用が可能な範囲については、今後検討を行います。

 

 

 

図1 作製した周期100nm の電子線レジスト
パターンの走査型電子顕微鏡像

図2 描画条件(ドーズ量x、描画領域幅y)と
形成したパターンの開口部幅z の関係