画像データを活用した遠隔操作ロボッ トに関する研究

●研究期間:平成30年6月〜平成31年3月31日
●実施場所:海老名本部
●研究担当:情報・生産技術部 デザイン・設計グループ

研究概要

 ロボットの分野でもIoT で集めたデータの活用が求められています。特に、カメラで入手できる画像データについては多くの応用が期待され、遠隔操作への応用もそのひとつです。遠隔
操作では、映像から奥行き位置を正確に知覚できないことが大きな課題です。目標位置と、ロボットの実際の操作結果との間に意図しない誤差が残ってしまい(図1)、操作が困難になっています。そこで私たちは、ロボットの操作難易度(ハードル)を下げ、高齢化・人手不足が進行する中で遠隔操作ロボットをさらに普及させることを目的に、画像データの活用を検討しています。

 本研究では、複数台のカメラを有する遠隔操作ロボット(図2)と、複数台のディスプレイを立体的に配置したコックピットを構築しました(図3)。さらに、画像に様々なヴィジュアルエフェクトを付加することで、視覚を最大限に活用した奥行き感覚の増強手法の開発を行いました。その結果、①オプティックフロー(自身の運動や外界の変化に伴って、網膜に投映される光の変化)の情報を活用すると操作者の知覚を変調できる可能性があること、②開発した奥行き指標が遠隔操作の精度向上に有効であること、を明らかにしました。今後は、遠隔操作ロボットの有力な応用先の一つである重機の遠隔操作を想定し、実機を用いた実証実験を通じて効果を評価する計画です。

図1  肉眼と映像での遠隔操作ロボットの位置の推
定誤差の差異

図2 小型ロボットによる遠隔操作可能な重機のモデル

図3 構築したコックピット