光触媒の性能向上のための基礎研究 〜比較用試験片の作製〜

●研究期間:平成29年4月〜
●実施場所:溝の口支所
●研究担当:川崎技術支援部 太陽電池評価グループ、材料解析グループ

研究概要

 KISTEC では、光触媒に関する各種JIS 試験を行っており、光触媒工業会が定める推奨試験機関となっています。光触媒工業会は、このJIS 試験結果をもとに、性能、利用方法等が適切
であることを認めた光触媒製品に対し、PIAJ 認証マークを与えています。そのため、JIS 試験においては、正確で信頼性の高い評価が重要となります。川崎技術支援部では、光触媒材料
の空気浄化性能試験を行っており(図1)、安定した測定、性能のばらつきを把握するために比較用試験片の開発を行っています。図2に、比較用試験片についてJIS試験を繰り返し実施し、性能とXPSによる表面状態の比較をした結果を示します。アセトアルデヒド除去率は、約5 %程度のばらつきはありますが安定しており、Tiの含有率とも相関があることが分かります。

 また、JIS 試験が、ガスを流通させながらその除去性能を評価するのに対して、テドラーバッグ等に光触媒材料をセットして、その空間の臭気ガスの減衰傾向から光触媒の性能評価する
静置型の試験(ガスバッグ法)についても評価を行っています。こちらは可視光での比較用試験片で光源に白色蛍光灯を用いております(図3)。

 このように、比較用試験片を開発することにより、規格試験、バッグ試験等の比較用試験片として評価結果の変動を把握するとともに、評価法の条件変動が評価結果に及ぼす影響を調査することが可能となります。

 

 

図1 空気浄化JIS試験の概要(JIS R 1701-2)

図2  比 較用試験片のJIS試験におけるアセトアルデ
ヒド除去率とTi含有率の推移

図3 ガスバッグ法での試験